設備の予防保全管理システム 定期点検アプリ MONiPLAT
設備点検表フォーマットの作り方とDX化による管理効率化を徹底解説【無料Excelテンプレート付】

設備点検表フォーマットの作り方とDX化による管理効率化を徹底解説【無料Excelテンプレート付】

点検表は安全な現場運営のために欠かせないツールですが、「何を」「どうやって」「どの頻度で」点検すべきかを整理するのは意外と難しいものです。また、紙やExcelだけで管理している場合、記録漏れや入力ミスなど、日々の業務に支障が出るケースも少なくありません。

そこで本記事では、誰でも使いやすい設備点検表の汎用的なExcelフォーマット構成の作成手順とDX化に向けたスマホ・タブレットで点検を完結できるクラウド運用の始め方をわかりやすくご紹介します。

まずはExcelのテンプレートから始めて、将来的にはMONiPLATのような設備保全管理システムの活用まで、自社に合った点検管理の第一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

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点検業務とは

点検業務とは?フォーマットを活用した効率的な管理の重要性

点検業務は工場や施設内の設備・機器の状態を確認し、故障や異常を早期発見することで事故を未然に防ぐための作業のことです。

この章では、点検業務の基本についてわかりやすく解説します。

設備点検とは?保守点検・設備保全の目的と重要性

設備点検は設備や機器を安全・正常に使い続けるための定期的な確認作業です。点検を実施する目的はトラブルや故障を未然に防ぎ、現場の安全性や生産性を維持することにあります。

また、設備点検は「保守点検」や「設備保全」などに分類することもありますが、明確な線引きはなく、以下のように使い分けることがあります。

分類 目的・内容
保守点検 異常や故障を早期発見するために実施する点検
設備保全 長期的かつ安全な稼働の維持・予防への計画的な保全作業

法定点検と自主点検の違い

設備点検は大きく「法定点検」と「自主点検」に分類されます。法定点検と自主点検は目的が異なりますが、どちらも設備の安全運用には欠かせません。

企業が安全な作業環境を維持するには、これらの点検の違いを正しく理解し、それぞれに応じた体制を整えることが重要です。以下にそれぞれの主な違いを整理しました。

分類 主な目的 実施頻度 点検基準 点検実施者 点検記録
法定点検 事故防止と法令順守 年1回、6ヶ月毎など法令で規定 法令で定められた点検項目に準ずる 有資格者 保管義務あり(期間は法令に準ずる)
自主点検 定期点検 事故や故障を未然に防止 月1回、週1回など自社で設定 自社で点検項目を設定 任意(現場責任者や現場担当者など) 義務ではないが点検記録の保管が推奨されている
日常点検 設備・機器の安全性・生産性の維持 毎日の始業前や作業開始前など

法定点検は事故防止と法令遵守のために必須ですが、自主点検は現場の実態に合わせてきめ細かく行うことで、法定点検だけでは補いきれない日常的なリスクに対応できます。

法令点検として定められている点検例については、以下のように国土交通省がまとめているので参考にしてください。

法令による点検の義務

出典:[ 国土交通省 / 保全に関する法令と点検 ]

まとめ

点検業務は事故防止と生産性維持に不可欠です。法定点検と自主点検を正しく使い分け、安全管理を効率化しましょう。

点検表を作成するメリット

設備点検表を作成するメリットとは?

点検表を作成するメリット

設備の点検表を作成することは、現場の安全性を高め、業務の効率を向上させるという大きなメリットがあります。

その中で、点検業務は実施するだけでなく「記録する」ことに意味があります。特に、Excelなどで作成した点検表テンプレートは情報を整理・可視化できるため、次のような利点があります。

  • 点検の抜け漏れを防止できる:チェックリスト形式にすることで、どの項目を点検すべきかが明確になり、人的ミスを防止
  • 安全意識の向上につながる:毎回記録することで、点検者自身の意識が高まり、安全への配慮が習慣化
  • 設備・機器の異常や変化に気付きやすくなる:過去の記録と比較することで、劣化や故障の兆候を早期に発見可能
  • 修理や保全の計画が立てやすくなる:点検結果を蓄積することで、どのタイミングでメンテナンスが必要か予測しやすくなる
  • 法令遵守や監査対応がスムーズになる:点検記録を保存しておくことで、外部監査や社内報告にも対応しやすくなる

このように設備の点検表を正しく運用することは、安全性の向上だけでなく、効率的で計画的な設備管理にもつながります。

まとめ

設備点検表は安全性の向上や業務の効率化に直結する重要なツールです。記録を残すことで、保全計画や監査対応もスムーズになります。

点検表フォーマット

設備点検表のフォーマットとは?Excel運用が役立つ理由

設備の点検表をExcelでフォーマット化することで、点検項目の明確化や記録の効率化が可能になります。特に、複数の設備・機器を管理する現場では、共通の点検表テンプレートがあることで業務の標準化と見える化が進み、管理ミスや属人化を防ぐ効果も期待できます。

この章では、さまざま設備・機器に対応できる汎用的な基本構成とExcelで点検表を作成する際の手順を紹介します。

設備点検表の基本構成とExcelテンプレート例

設備の点検表を作成するには、以下の項目を共通項目にすることで汎用的な点検表テンプレートが作成できます。

製造・加工機器、建設機器、衛生設備、社用車の車両点検など、点検業務が発生するケースに幅広く活用でき、細かい部分は独自にカスタマイズすることも可能です。

構成 内容
記録情報欄 点検日時、設備名、設置場所、点検者名、管理責任者名、天候(屋外設備の場合)など
点検項目欄 点検箇所(例:ブレーキ、ランプ、電源部など)、点検内容(例:作動状況、損傷の有無)
判定欄 基準適合(○×など)、数値入力(温度・圧力・劣化度など)
処置欄 是正対応の有無、処置内容、報告先記入欄など
備考欄 気づき、特記事項、次回点検予定日など

本記事では汎用的な設備・機器の点検表Excelテンプレートを配布しているので、ぜひダウンロードしてご活用ください。

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Excelで簡単に設備点検表フォーマットを作成する方法

点検表は「現場で使えるか」がもっとも重要です。Excelを活用すれば、設備ごとの運用に合わせて柔軟にカスタマイズでき、誰でも扱いやすい仕組みを作ることができます。

設備の点検表を作成するための手順は以下の通りです。

  • 点検対象と項目の洗い出し:設備の説明書や過去の故障履歴を参考に、点検すべき箇所と点検内容をリスト化する
  • 判定基準の設定:「異常なし / 異常あり」や「基準値〇以上 / 以下」など、点検結果の基準を明確化し、数値で判断できる項目は数値入力欄を設ける
  • 点検周期・タイミングの設定:「日次 / 週次 / 月次」や「始業前 / 終業後」など、対象ごとに最適な頻度とタイミングを設ける
  • 入力者・承認者の欄作成:記録の信頼性を担保するために「点検者 / 確認者 / 管理責任者」などの記入欄を設ける
  • Excelでレイアウトを整える:フィルター機能やセルの色分け、ドロップダウンの選択肢設定などを活用し、入力ミスや見落としを防止

環境が異なれば点検手順や項目も変わってくるので、上記手順を参考に独自の点検表を作成しましょう

まとめ

Excelを使うことで、点検業務に必要な項目を柔軟にカスタマイズしながら、誰でも扱いやすい点検表を作成可能です。汎用的な構成で幅広い現場に対応できます。

DX・デジタル化による業務効率化

点検業務をDX化することによる業務効率化

点検業務をDX・デジタル化するメリット

これまでExcelを用いた点検表について紹介してきましたが、紙やExcelによる点検管理には限界があります。

現在、多くの企業で業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでおり、設備点検業務も例外ではありません。この章では、従来の課題とデジタル化による解決策を比較しながら、点検業務の電子化による効果について解説します。

紙・Excelの設備点検表管理に潜む課題と限界

紙やExcelの点検表は手軽に始められる反面、運用が複雑になるとさまざまな課題が発生します。以下にその一例を挙げています。

  • 保管や共有が煩雑:ファイルや用紙の管理に手間がかかり、点検記録を探すのも一苦労
  • 記入ミス・入力漏れが起きやすい:手書き・手入力ゆえのヒューマンエラーが発生しやすい
  • 実地確認の裏付けが取れない:誰が、いつ、どこを点検したか不明確になりやすい
  • 承認・報告フローに時間がかかる:上長承認などによって回覧が滞る
  • 記録の劣化・紛失リスク:長期保管には不向きで、法令対応にも不安が残る

こうした問題は、点検項目が多い現場ほど顕著になります。紙やExcelによる点検に限界を感じたら、デジタル・電子化を検討してみましょう

設備点検表をデジタル・電子化するメリット

点検業務をデジタル化することで、単なる業務効率化にとどまらず、人為ミスの削減・設備異常の早期発見・記録の信頼性向上など、安全性の向上にも直結します。

設備保全管理システムに移行した場合のメリットとして、以下が挙げられます。

  • 入力精度が向上:必須項目の入力チェックやアラート機能によって記入漏れ・ミスを防止
  • 現場ですべてが完結:スマホやタブレット1台で点検から記録、承認までスムーズな業務効率化を実現
  • 写真・動画も記録できる:異常箇所の状況を視覚的に残し、チーム内にも分かりやすく共有可能
  • 記録の一元管理が可能:点検記録をクラウド上で簡単に管理でき、過去データの検索や分析も可能
  • ペーパーレスで環境負荷も削減:紙の保管スペースが不要になり、コストも抑えられる

実際に、当社のMONiPLATでも多くの企業が点検業務のデジタル化による成果を上げています。詳細は以下の導入事例をご覧ください。

まとめ

紙やExcelによる点検管理には限界があります。点検業務をDX・デジタル化することで、業務の効率化だけでなく、記録精度の向上や安全対策の強化にもつながります。

設備機器点検表のまとめ

設備点検の効率化は「見える化」と「仕組み化」がカギ

設備点検は安全性と生産性を守るための重要な業務ですが、現場ごとに内容が異なるため、属人化や記録ミスなどの課題が生じがちです。こうした課題を解消するには、点検内容の見える化と業務フローの仕組み化が欠かせません。

設備点検の実践ポイント

  • 汎用フォーマットで管理を標準化:設備に共通する項目をテンプレート化することで誰でも使える点検表を作成
  • 記録と見直しで異常を早期発見:点検記録を蓄積し、変化や兆候にいち早く気付ける体制整備
  • DX化で業務のスピードと精度が向上:スマホやタブレットでの記録・承認で作業効率が大幅アップ
  • 一部から試せる段階導入:無料で使える設備保全ツールから、小さく始めて無理なくDXを推進

まずはExcelフォーマットから点検管理を「見える化」し、将来的にはクラウド活用による「仕組み化」へ。段階的な改善が安定稼働と現場力の強化につながります。

設備機器全般の点検ならMONiPLAT

さまざまな点検業務にはMONiPLATがおすすめ

点検表のExcel管理に限界を感じたら、まずは当社が提供する設備保全プラットフォーム「MONiPLAT(モニプラット)での運用を試してみませんか?MONiPLATは記録・承認・共有・分析まで点検業務の一連の流れをスマートに一元化できるクラウドシステムです。

スマホやタブレットから簡単に点検記録を入力でき、紙やExcelでは難しかった記録の抜け漏れ防止や、スケジュール管理の自動化も可能。現場に合わせて点検項目を柔軟にカスタマイズできるので、設備の種類を問わず対応できます。

なにより、20設備まで無料で利用可能なので、まずは一部の現場でお試しとしてご利用ください。

藤田 勇哉(ふじた ゆうや)
著者株式会社バルカー H&S事業本部
デジタルソリューション部オペレーションマネージャー
藤田 勇哉(ふじた ゆうや)

計測・制御ベンダーにて15年以上セールスエンジニアとして従事し、自動化機器やソリューションの提案を通じてさまざまな業種の製造業の現場の効率化を支援。同時期に石油・化学プラントの定修工事の元請業務を数年に渡り行う事で設備保全の最前線を経験。その後、製造業AIの市場開拓新設部署の立ち上げを行い、新規事業立ち上げの経験と合わせ、製造現場でのAIの利活用についての知見を深める。2023年からは株式会社バルカーに参画し、現在は設備管理プラットフォーム展開における営業面のマネジメントを行っている。

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